Heart of Melody
Kukai's Melody
水無月とクラスが離れ、
もう水無月を見かけることは前よりは少なくなった。
見かけないほうが気が楽だし、苦しまずに済む。
そういや、5月に体育祭がある。
(Natsumi's Melodyから少し時は遡ります)
学級ごとに一組青組、二組緑組、三組赤組、四組黄色組、に分かれて一年~三年混合で分かれて競う。
んー、去年はあんま印象にないな…。
あ、でも水無月が…。
──────────
時は遡り、去年の話になります。
「青組行くぞー!」
掛け声の練習や、応援の練習。
俺と、歩夢と水無月と睦月は推薦から応援団をやらされていた。
応援団は衣装を着る。
青組は男子が学ラン、女子がセーラー服だから
ただ単に見たいだけだろ。
睦月も実は隠れファンが居て、そいつらが密かに票を入れたらなれた、みたいな。
「声もっと出るよー!」
水無月が少しイラつき気味に言った。
水無月は怒らせちゃいけないと知ってる卓球部の男子は必死。
でも知らない奴はちんたらやってた。
すると。
「……じゃあ、応援やって声小さい人から座らせる地獄方式でいくから」
黒い笑みを浮かべながら水無月は言った。
(((((ヤバイ!!)))))
卓球部の奴らは危機を感じた。
しかし。
「てめぇら小せぇぞ!」
歩夢が怒鳴る。
「るせーな、適当で言いだろ~?たりぃし…」
「なぁにが、たりぃし、だって?あぁん?てめぇら調子ぶっこいてると命ねぇぞ?」
水無月の堪忍袋の緒がキレました。((笑