Heart of Melody
Five Melody-別れ-
Natsumi's Melody
キャンドルサービスが終わり、後片付け。
(長月...)
【幸せになれよ】
(……ありがと)
長月への気持ちは心の奥にしまわれた。
師走を想うことが、一番、みんなが幸せになる。
長月も、うちなんかに未練がないからあんなことを言う。
ちゃんと、気持ちは決まった。
片付けが終わり、みんなより遅く食堂を後にした。
ロビーに着くと、師走が居た。
「……外に来て」
上履きのまま、外へ出た。
交流の時間はまだ1時間ある。
「さみぃな…」
息をはくと白くなる。
「どうしたの?呼び出して………」
言いかけで腕を引っ張られ、抱きしめられた。
「………好きだ」
師走は背が高くて、うちの顔は師走の胸の所だった。
「小さいな…お前」
笑いながら師走はうちの頭を撫でた。
「うるさいッ…師走がデカイの…」
うちは顔が火照って、隠すために顔を埋めた。
「……うちも、好き…」