拘束お姫様 *番外編開始
*
「おはようございます、お姫様」
目を覚まし、広い部屋を見渡したけれど、王子の姿は もう何処にも居なかった。
「もう、行ってしまったのね」
「えぇ、最近は朝早くから公務をなされていますわ」
真夜中に出掛け、早朝から公務をする。
そんな彼は ちゃんと睡眠を取っているのだろうか。
けれど、いくらそれが気になっても 彼に訊いてはいけない。
( 僕に、干渉しなくていい )
また あの瞳をされてしまうから。
それ以前に 彼の事を知りたいと思ってしまっている、自分がイヤだった。
( 嫌いです )
出会ったばかりの時に、そんな事を言ってしまったというのに、今では 逆にその想いが好意の方へ言ってしまっている。
「失礼な事を、言ってしまいました・・・・」
仮にも、彼は次期王子だというのに。