拘束お姫様 *番外編開始
「こんな気分、イヤです」
モヤモヤしたものが、心の中で動き回っているような感じだ。
「今日は、うんと掃除を手伝います!」
「だ、駄目ですわ お姫様!」
焦るメイドを他所に、彼女はそそくさと楽な格好に着替えるために、隣の部屋へ行く。
さすが王宮、とでもいうべきか、一人一人の部屋に バスルームなどの設備が完璧に整っていた。
そして彼女は王子と同じ部屋。 それは他の部屋よりも、一層広いものでもあった。
「あ、お姫様! 私どもが手伝います」
彼女の着替えをするのは、メイド達の仕事。
けれどシンデレラは一度も それをさせてはくれなかった。
「自分一人で出来るので、大丈夫です」
いつもニコリと笑って、さっさとその部屋に入り 鍵をかけてしまうのだ。