冴えない僕とアイドルBOYS!
うわあ、見てる。見られてるよ、僕。
本当に消えてしまいたくなった、その時。
一人の少年が、僕に近づいてくる。
背が高い。脚が長い。顔がとんでもなく小さい。
少したれ目で、彫りの深い、綺麗に整ったその顔。さっき写真で見たぞ。
そうだ、彼の名前は。
「これからよろしくお願いします!俺、真・アディソンです。」
言うのと同時に、彼は右手を思いきり突き出した。
そしてその綺麗な顔をくしゃくしゃにし、にっこりと僕に笑いかける。
言葉を発するまではひどく大人びた印象だったのに、喋った途端に仔犬のようなオーラを放つ。
僕はそのギャップに驚きながらも、差し出された右手をしっかりと握った。