《完》シークレットコードにご用心
苦笑しながら伊織が
そう言った時、鈍い
振動音が空気を震わせた。

――伊織の携帯だ。


彼はすぐに携帯を取り出して、


「もしもし?」


そのまま伊織は、電話の
相手と話し出した。


どうやら相手は緋月みたい。


外に出た組から、何らかの
報告が来たんだ!


真剣に見守るあたし達の
前で、伊織は何度か
相槌を打ち――…。


そうしてにわかに、
その目を真ん丸に見開いた。


「なんだって……!?

それは――間違いないのか?」


何だろ――何か、そんなに
驚くような情報だったの??


電話が終わるまで口を挟む
わけにもいかず、こっちは
ヤキモキしちゃう。
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