≡イコール 〜守護する者『霊視2』より〜

サツキの肩に、ポンッと手を乗せてサツキを覗くと、

サツキは目を腫らして泣いていた。

絵里香は、サッと顔を上げ、

口パクで


『どうしたの?』


と、ミユに事情を尋いた。


ミユは、そう尋ねた絵里香に対し、

とてもマズそうな顔をして、

ブンブンンッと、

首を横に振ってみせた。


絵里香の中でも大方の予想はついていた。


サツキの場合は、ほとんど『カレ』絡みだ。


まだ誰とも付き合ったことの無い絵里香にとって、

サツキはいわば恋愛の先輩といったところだった。



「ヒドイね・・・サツキのコト・・・こんなに泣かせて・・・・」



絵里香は、恋愛についてはよく分からないながらも、

サツキを慰める言葉を必死で思い浮かべていた。

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