あたしの仮旦那は兄貴の親友
ベッドの中で目を覚ますと
隣に寝ているはずのあいつの姿がどこにもなかった

パジャマを着て、居間に顔を出すと
ダイニングテーブルに教科書と資料を開き
パソコンを眺めながら
大学ノートに何かを書きこんでいるあいつの姿があった

授業の準備をしているみたいだ

「おはよう、果恋ちゃん」

あたしの存在に気付いたあいつが
顔をあげるにっこりと笑った

「もう夜中の3時だぞ?」

「ん。もう少し…かな
それに果恋ちゃんと一緒に横になったから
身体はだいぶ楽だよ」

あたしは顔を真っ赤にすると
ごほんと咳払いをした

な、何を言い出すんだ

「なあ…最近まであの人と付き合ってたのか?」

「ああ、美雪と?
いや、付き合ってたのは3カ月前まで
ちょこちょこいろんな用で呼び出しは受けてたけど
どれも大した用じゃないから
もう会わないって決めてたんだ」

「そうか…」

「だから僕とのエッチは拒まないでね」

「は?」

あたしは目を丸くした
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