あたしの仮旦那は兄貴の親友
また…だ

やってしまった

あたしの言葉で
あいつを傷つけてしまった

追い詰めてしまった

迎えに行くのをやめてしまったのを
ひどく後悔している

ごめん…

「…わかった
用意するよ」

「じゃ、廉人に連絡をいれておくね」

額にちゅっとキスをしてくれたあいつが
寝室を出て行った

大丈夫

あたしはまだまだ平気だ

そうだよね

まだまだあたしは普通でいられる

ううん
普通に振る舞わなくちゃいけないんだ

あいつを苦しめたくない

ガンバレ

まだあたしは、笑顔を作れるだろ

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