あたしの仮旦那は兄貴の親友
冷えた仮夫婦に元カノの影
「久我っち…起きて、久我っち」

寝室で寝ているあいつを
優しい声であたしは起こそうとした

あいつの肩に手を置いて
軽く左右に揺さぶる

「ん? 果恋…?」

「今日はね
あたしが朝食を作ったの!
食べる?」

「もちろん、いただくよ」

ベッドの中で眠そうに瞼をあけるあいつに
あたしはキスをした

あいつはあたしの腰に手を置く

「久我っち、早く起きないと遅刻するよ?」

「え? ああ、うん」

あたしはにこっと微笑んでから
寝室を出て行った

普通の生活を…しよう

妊娠のときとは同じ生活は無理だけど

そうじゃない普通っぽい生活

あたし、頑張るから

だから
離婚して欲しいの
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