パステルクレヨン



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『今日はアリガト。付き合ってもらっちゃって。おかげで、だいぶ助かった』


『いや、俺の方こそ。ゴメンな?遅くなったし、家まで送って行こうか?』



時刻は夕方7時頃。


6時まで図書館で勉強していたけど、お互いの学校のこととかを話してるうちに盛り上がって、いつの間にか1時間が経過していた。



『大丈夫。家、近いし。…玉置こそ、大丈夫?暗くなっちゃったし、自転車、気を付けてね』



ここで手をふって、またねって、別れてしまえばよかったんだ、ここで。



だけど夕日に映った玉置の笑顔があまりにもキレイで、


その笑顔をもう少しだけでも見ていたいと思ってしまったあたしは



『あの……玉置。…ゴメン』






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