パステルクレヨン
愛されたいお年頃




翌日も、その翌日も。


あたしはまた図書館に行っていた。


その小さな人のいない図書館でも、日曜日は満席になる。


ちょっと寝坊したあたしは危うく満席になるところだった。



「ヒカルくん、オハヨ」


小さな声でそう呟きながら、あたしの目は玉置を探していた。



今日も、玉置がいない。



まぁ別にいいんだけど。


玉置がいた方が、ちょっと自分に強くなれるだけで。



ヒカルくんの隣の席が空いていたので、そこに座らせてもらう。


「早瀬も、頑張ってるよな」


「うん」


と、答えてふと思った。


玉置と一緒の大学に行きたいと思ったから頑張ってたけど。



それじゃいつまでたっても玉置と離れられない。



やっぱりあたしは、あたしのために頑張ろう。





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