パステルクレヨン
「どうしたの? 何かあったの? …図書館にもしばらく来ないし、心配してたんだよ」
あたしは足早に話した。
なんだか、玉置が遠くに行ってしまうような。
あたしから離れて行ってしまうような。
そんな感情にかられた。
「いや? なんとなくかけただけだけど」
あたしとは対称的に、玉置の話し方はゆっくりだ。
そしてどことなく、そっけない。
中学のときは、毎日会えたのに。
毎日見てられたのに。
高校って、嫌だな。
「なァ、早瀬」
「えっ?」
「もう好きなヤツ、変わった?」
え…………
「変わったって? どういうこと?」
「いや、ヒカルと付き合ってるんかなーと思ってさ」
え…えェ!?
「いやいやまさか! そんなハズないじゃん!」