パステルクレヨン



「どうしたの? 何かあったの? …図書館にもしばらく来ないし、心配してたんだよ」



あたしは足早に話した。


なんだか、玉置が遠くに行ってしまうような。


あたしから離れて行ってしまうような。


そんな感情にかられた。



「いや? なんとなくかけただけだけど」



あたしとは対称的に、玉置の話し方はゆっくりだ。


そしてどことなく、そっけない。



中学のときは、毎日会えたのに。


毎日見てられたのに。



高校って、嫌だな。



「なァ、早瀬」


「えっ?」



「もう好きなヤツ、変わった?」



え…………



「変わったって? どういうこと?」



「いや、ヒカルと付き合ってるんかなーと思ってさ」



え…えェ!?



「いやいやまさか! そんなハズないじゃん!」







< 46 / 68 >

この作品をシェア

pagetop