パステルクレヨン
「ヒカル、いいヤツだと思うよ」
なに……この感じ。
玉置があたしにヒカルくん勧めないでよ。
「玉置…別にあたし、ヒカルくんと付き合いたいとか、思ってないよ」
なんでそんなこと言うの。
「そっか、良かった」
………良かった?
…ってことは、少しは、嫉妬してたの…?
少しは、玉置があたしを気に止めてくれてるって、思ってもいいの…?
「俺がさぁ、生徒会長やってたとき」
数秒の沈黙のあと、玉置が懐かしそうに話し出した。
「うん」
「俺はまだ早瀬のこと知らなくてさ、でも、頑張ってくれてる下っ端がいるって聞いてて」
「…下っ端って……」
「ハハ。 ごめん。 でも俺は、あのときのあのチームが一番好きだった」