パステルクレヨン



「え…早瀬、ヒカルと図書館で一緒に勉強してたり、一緒に帰ってたりしたし…」



玉置の言葉には、何か続きがありそうだった。


言いづらそうに顔を俯ける。



「…なに?」


あたしがそう言うと、玉置はポケットから携帯を取り出して、あたしに画面を見せた。



「なっ……何これ…っ」


あたしは慌てて玉置から携帯を取り上げて、この画像を削除した。



「あっ…あり得ないんだけど…! なんで玉置こんなの…いつ…っ」



信じられない。


信じられない。


玉置にこんなのを見られるなんて。



玉置はまた違う携帯の画面をあたしに見せる。



「前、ヒカルから送られてきたんだよ」




それは、ヒカルくんからのメールの画面だった。



『ハニーからいいモノいただきました☆』



そしてそこにはさっきあたしが削除した




あたしの寝顔の写メが添付されていた。






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