ただ、大好きでした。
「…じゃぁ、」
…なぁんて。
ほんとはただ、持ち上げることができなかっただけ。
臆病で、甘えたで。
いつもいつも、楽に楽に。
逃げ道ばかり探していたあたしは
殻を破ることが、怖くて怖くて、たまらなかっただけなんだ。
「3年間、お世話になりました。」
数秒間の静寂のあと、先に口を開いたのは、蒼井の方だった。
ペコリと少しフザケ気味に頭を下げる蒼井をみて、なんとも言えない気持ちが胸を襲う。
「…………」
─…さよならなんて、したくない。