美しい名前
「…これってさ、恋…なのかな??」

そう聞くと夏は、真剣な顔になって
「空海が、坂井さんに対して、ドキドキしたりずっと一緒にいたいって思えるなら、それは好きなんだと思うよ。」


あたしはそれを聞いて、もやもやしていた気持ちが一気に晴れた。
「ありがと、夏。」

そういって微笑むと、夏も満足そうに頷いて

「じゃあうちは帰るから。また来るね。」

夏の後ろ姿にもう一度、ありがとうとつぶやいた。

夏と別れて、病室に戻る道1人。
あたしは確信していた。


ーあたしは坂井さんが好きなんだ…。
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