美しい名前
そのとき、あたし本当に坂井さんのこと好きだなぁと思って。

あたしはもしかしたら、病気がいつ悪くなって死んでしまうか分からない。それなら後悔したくないーその思いがぐっと強くなった。

そこからは自然と体が動いてた。坂井さんにぎゅっと抱き着くと

「坂井さん…あたし、坂井さんのこと大好きです。」


「え…空海ちゃん!?」

少し困ったような声がして、やっぱり迷惑だったかな、そう思ったときもっともっと強い力で抱きしめられた。
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