銭コ乗せ
「…味気ない。」

それを見たボスが、ポツリと呟いた。

「なんと言うか…味気ない。」

―シャッ―

…クソッ。

「何がだ…!」

手に加えたダイヤのジャックごしに、苦々しくボスを見ながら、俺は反論した。

「俺にとっては勝っても負けても、どうってことない勝負だが…」

「お前にとってはそうはいかない。大勝負のはずだ。」

「それでも、なぜかお前からは気迫を感じられない。勝負運も微塵も感じられない。俺はどうやっても、お前に負ける気がしない。」

「そんなわけが…」


「お前、博打の才能ないだろ?」



さすがボスだ。


痛いところを突いてきやがる。


「それでも…それでも俺は、やるしかねぇんだ!」

―シャッ―








…!!!
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