雨粒ドロップ
やっと雛の家に辿り着き、門の前に立った時、ふと見慣れた後ろ姿を見た。

ふわふわした栗色の髪…
白い肌に華奢な体…

間違いない。


愛璃は大声で叫んだ。

「雛ー!!遅くなってごm「ああああ愛璃いぃぃぃぃぃいいいいいいい!!!!!!!!」


愛璃の声を聞き付けた途端
雛は凄い勢いで振り返り、猛スピードで駆けて来た。

「愛璃!大丈夫??!怪我は無い?何かあったの?大丈夫?!」

自分より一回り小さい彼女に両肩を掴まれて揺さぶられる。
見た目以上に馬鹿力だ。

「だっ…大丈夫だから!ちょっ、落ち着けって!」

「落ち着ける訳ないでしょう!あぁぁ…無事でよかったあぁぁぁ!!」

雛はその場で泣き出してしまった。
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