胡蝶蘭
頭に浮かんだのは、偉槻だった。



「やめ…。」


「うるさい。」



乱暴に誓耶の服を脱がせながら、匡は頬を叩いた。



乾いた音が響く。



「黙ってなよ。」


「いやぁ!」



叫ぶと口をふさがれた。



強引に身体が重ねられる。



高い悲鳴が漏れる。



「なんだよ、女っぽい声だしちゃって。」



匡は首筋に顔を埋めた。



「カレシとはもう寝たの?
そんな喘ぎ方、教わったの?」



泣いてはいないのに、自分の喉から弱々しい声が漏れる。



匡はそれを聞いて、意地悪く笑った。



「どうしたの。
今までそんな声上げなかったのに。
汚い言葉づかいで俺を罵ってたのに。
いきなり女の子だね。」


「そんな…!」



そんなことない。



そんなことないのに!



匡の目が、怖い。



長い時間、匡は身体をよじる誓耶を力ずくで抱いた。












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