桜の季節
「??……なにやってんの?…」
後ろから誰かが、話しかけてきた。
なんでこの人、こういう時に話しかけてくるかな…。
「……何?…」
私は、そっけなく返事をしながら、少し振り向いて、横目でその人を見た。
なんでいるのかな…。
私は君じゃなく、直樹に逢いたいのに…。
いっつも、直樹がいない時に、現れる。
「おーーい。何、ぼーっとしちゃってんの?俺の顔がそんなに好き?………茜~?」
ゆうきじゃなくて…、
直樹に逢いたい…。
「…無視すんなっ。」
ゆうきの声が聞こえたと思うと、香水の香りがした。
直樹の匂いではなく、別の匂い。
「無視すんじゃねぇ…。それに、まるわかりだっつーの。……泣くのを我慢しちゃってさ…。」