初恋の向こう側

「はあーっ」


脱力しながらソファへ沈みこむ……とほぼ同時に物音がしたのはロフト?

ガサガサという音に一瞬ギョッっとしながらも、訝しげに見上げた俺の目に間もなく映ったのは──


「あっ ごめんね。驚かせちゃったかな」


眠っていたらしく、いかにも寝起きって顔で起きあがった逢坂温人。


「いえ、こっちこそすみません。起こしてしまって」


一応そんな風に返しながら内心、気まずいなーって思う。

ここは忘れ物を取りにきたふりでもして、オサ達のとこへ戻ろうかと考えていたら。

「アイスコーヒー飲む?」と言ったイケメン大学生・逢坂。

それで「あっ はい」なんて返事をしてしまったアホな俺。


それを受けてニッコリ笑った顔はいかにも女受けが良さそーで、胸ん中にモヤモヤとしたものが広がった。

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