君を想う
顔を上げると 咲帆ちゃんは


笑っていた


「・・・怒ってないの?」


「当たり前でしょ?


怒る理由もないのに」


どうして・・・そんなに優しいの?


「ほら 授業始まっちゃうよ?」


「あ・・・うん」


私と咲帆ちゃんは 教室に向かった


途中で 朔哉君を見つけた


女の子と楽しそうに話してる


ズキン


胸が・・・痛い


「・・・み? 麻美?」


「え?」


「・・・朔哉の事 どうして


振ったの?」


咲帆ちゃんの質問に私は俯いた


「・・・」


「理由もないのに 朔哉振るなんて


麻美らしくないよ?」


私らしく・・・ない


確かにそうかもしれない


「もう1度・・・朔哉と話してみれば?」


「・・・咲帆ちゃん」


「そんな顔しないの!」


しばらくすると 教室に着いた
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