青春。[短編8P]
…青山くんの後ろ
乗りたい
乗りたい
「…待って」
「どうしたの?」
不思議そうな顔で
私をみてる
「自転車の後ろ…私が乗ってもいい…かな…」
「…えっ」
私は思わず息を飲む
「…うん、いいよ」
…えっ!?
これって
告白しても大丈夫かな
「青山くん、好きです」
「…俺も」
まさかの返事に驚いて
青山くんをみる
…真っ赤だよ、顔
「…乗って」
自転車の後ろに乗って
青山くんの腰に
手を回した
…細い
風を切っていく度に
爽やかな匂いがする
…青山くんの匂いだね
背中にギュッと
しがみついた
…大好き、青山くん
私は、今
大好きな彼の側で
青春中。
―END―

