RED×HEAVEN
M浜には異臭が漂っていた。



ゴミとヘドロのようなものと油と磯の臭いが混ざり合い、信じられないくらいに生臭かった。



自分の死に場所には相応しいと思った。



5分ほどふらふら歩いていると、一組の黒い男女が佇んでいた。



黒いというのは服装がという意味だ。



なんとなく吸い寄せられ、俺はその男女に近づいた。



「お前が秋元流か」



唐突に女の方が鋭い口調でそう言った。



この2人は俺を知っている。



あのメールは本当に繋がった。



闇の何者かに。



信じられないが、信じるしかない。
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