RED×HEAVEN
「そうだったのか…

ルナは、灰になってしまった方がまだ綺麗なんじゃないかと思うほどボロボロだった。

ガリガリに痩せて、肌も黒ずんで。

幻覚や幻聴なんかもあったみたいなんだ。

いつも何かに怯えて、そのくせ笑いながら訳のわからない事を叫んでた」



そう言った時にはもう涙は出ていなかった。



ただ、代わりに何かに対する恨みの熱が急激に沸き上がってきた。



ルナに薬を売ったテツに?



ルナを働かせていた風俗店に?



いや。



俺自身に。
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