木苺の棘
「・・・
 そうだ、もしかして
 その女の子の事
 アリスちゃん知ってる
 ・・・・・・

 アリスちゃん大丈夫?」

やめて、思い出したくない。

思い出したくないよ・・・

『アリス
 私とレン・・・
 タマキ先輩ね

 付き合うことに
 したんだぁ』

微笑む、八重。

『アリス、ごめん・・・
 許して・・・?』

泣いている、八重。

『許せない・・・・・・』

許せない・・・

あの娘さえ、いなければ

憎悪・・・愛憎に
心が震えたあの夜

許せない・・・
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