幼なじみは俺様彼氏
「なんで番号なんか教えるの…!?」

「あれも無理矢理…。」

「そういう優しさは持っちゃダメなの!!」

「はい…。」





優しさ…なんて言葉でいいのかわからない。





「なんで…電話してくれなかったの!!他の人にはしたのに…。」

「ごめん。さっきも言ったろ?俺が変な事考えたから…。」

「会いに来てよ…。」

「昨日行ったけど会えなかった。」

「ごめっ…神楽ん家…。」

「うん。」





こんなに不安にさせて、こんなに泣かせた。





洸輔から聞いた。




神楽ん家に来た楓は目が腫れすぎだったって。






「楓が好きだから。信じてなんて1回の言葉しか伝えてなかった俺が悪い。」

「奏汰ぁ…。」

「楓はもう、俺なんかヤダ?」





もしそうなら、俺は潔く身を引く。





それが楓の幸せになるなら。





「…楓?」

「……じゃない…。」

「は?」

「イヤになれるわけないじゃない!?奏汰が大好きなの…!!信じてたんだ、見るまでは。辛かったけど…。」




そんなに、ずっと1人で…。





俺は、自分勝手すぎるな…。



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