幼なじみは俺様彼氏
帰国
◎楓



奏汰が日本のトップになって1ヶ月。



奏汰は少し学校に来れるようになった。




あたしにも仕事が増えたし。





今は家で奏汰とゆっくり。




「もうすぐ11月だね!!」

「だな!!」





もう全てが順調!!




でも楽しい時間は一本の電話で崩れる。





『♪〜♪〜♪〜』

「あれ、お母さんから?」

「はやく出ろ。」





珍しい…と思いながら電話に出た。





「なんの用?」

「あ、もしもし楓?今空港にいるからあと二時間くらいで家につくから!!」

「はぁ!?なに急に。留守電にもなかったでしょ?」

「いいじゃない♪」

「ふざけないでよ!!あたし、家にいないからね!!」





そう言って電話を切った。




勝手だよ!!




こっちは会いたくないのに!!





「楓…。おばさんなんて?」

「今日本にいて、あと二時間くらいで家着くって。」

「帰らないの?」

「奏汰〜…。」





奏汰はあたしを優しく抱きしめた。




この腕があたしを落ち着かせる。





「…楓ん家行こっか。」

「え!?」

「俺も行く。」

「やだ…。」

「じゃ、俺ん家にいるってメールしろ。家にいないってだけじゃダメだ。」

「…わかった。」





メールをして、ケータイを閉じた。





「勝手だよ…。連絡もしないで帰ってきて…。あたしの気も知らないで…。」



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