四十六億年の記憶
二日目

休み時間



 県立高校の教室の一つで、わたしは普段口を利かないクラスメイト達の質問攻めに遭っていた。
 昨日、あの人と一緒に喫茶店に居たのをクラスの女子(複数)が目撃したらしい。
「あの人、彼氏なの?」「誰かと付き合ってるなんて意外」「しかも年上でしょ!?」「ああいう人が好みなの?茶髪にカラコンだよ?」「どこで出会ったの?」「彼氏いないって言ってたじゃない、付き合ってるなら早くそう言ってよね、水臭い」「かっこいい!紹介して!」


 「彼氏なの?」から始まって、仕舞いには彼氏確定なのか。
水臭いも何も彼女らとは友達になった覚えはない。
 普段無視しているくせにこういう時だけやってくる。
女子高生の無駄な好奇心を発揮するのはやめてくれ。本当に迷惑極まりない。





















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