優しい嘘−最低な兄に恋して−【上】
アヤさんは1週間、あたしの部屋でずっと寝ていた。



その間、大雅は相変わらず女を連れ込んではやってる。



幼なじみがとなりにいても関係ないのね。






「雪穂ちゃん、毎日これ聞かされてるの?」


「……まあ。でもiPodで聞こえないようにしてますから」


「ほんと最低な男ね。早く諦めてよかったわ」





毎日、アヤさんといろんな話をした。



アヤさんは大雅のひとつ下で、短大を出てOLをしているらしい。



付き合って半年になる彼氏もいるらしい。




でもアヤさんが言っていた『お姉ちゃん』の話はどうしても聞けなかった。




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