空の彼方の君へ。



「沙希、お願い。話しを聞いて」


「・・・・・・」



私は無言で首を横に振る。


「優斗のことなんだ。今日、いつもの時間に公園で待ってる」



疾風はそれだけ言うと屋上を出て行った。



いつもの時間・・・・・・?


優斗と会ってた時間ってこと?


その時間に疾風に会えば、優斗に近づける?


少しでも、私の知らない優斗に近づけるの?



どんな結末でもいい。


優斗に、近づけるのなら・・・・・・。


私は、零時に公園に行くことにした。



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