かけがえのないキミへ
俺は幸せモノだ。
小さい頃、俺は自分のことを不幸な人間だと思っていた。
親父は女癖悪いし、母親は逃げ出すし…
頼る人なんていなかった。
普通の子供に生まれたかった。
昔はこんなことを日常茶飯事に思っていたが、今は思わない。
確かに人を利用していたが、本当に好きな人が現れてからは、自分が変わったように思える。
そう思うのは自己満足かもしれないけど、思ったっていいよね?
俺は幸せだ…
頼るのは自分だけだと思っていたが、周りにはいつも笑顔を見せてくれる友達がいる。
一人じゃないんだ。
頼ってもいいんだ。
もっと、人を。
もっと、友達を。
気付かされたことばかりだ。
竜也に梨花に、先生に、加奈に…
そして綾音に…
俺は目を細くさせて鮮やかな緑を見る。
不幸だと思っていた。
人間を信じたくなかった。
だけど今…俺は幸せの絶頂にいる。