かけがえのないキミへ


なんでかな、
一人になるとやっぱりキミが浮かんできて、俺の頭の中を独占する。



『綾音…』


この俺の声が、綾音に届けばいいのに。

胸にぽっかりと空いた穴は何かな。
寂しさ?かもね。
竜也の幸せを素直に喜べない自分もいる。
取り残されているみたいで。
竜也みたいに本当に好きになった人と付き合ってみたい。


ね、誰か俺の心を軽くしてよ…



部屋中に響き渡る電話の着信音。
開いたままのドアの奥から、携帯から放たれる色がちらちらと見える。


『誰?女?』と愚痴をはきながら、俺はもう一度寝室に向かった。

ベッドに近づく度、着信音が大きく聞こえてくる。


俺は携帯を手に取り、リビングのソファーに座り、携帯を開いた。
だが、携帯を開いた瞬間、勢いよく携帯を閉じた。


次第に、手には汗がかいてくる。


は?なんで?
昨日のあのことが蘇る。



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