ふたりりさいたる−先生へ−


プリントを配り終えると
教卓に立った


「なんか俺に質問?つーか聞きたいことありますか?」


後ろの方から女子の高い声が飛んできた


「先生詳しく自己紹介してえー!」
「自己紹介かあ‥。んーと、浅野義之!みんなには世界史の担当で、誕生日は5月6日、身長は188cm‥まぁあとは秘密ね。まだ教師になってそんな経ってないけどよろしくな」

「えー!先生いくつ〜?彼女は〜?」

「秘密だって(笑)あっあと俺校則とかうるさいと思うからちゃんとしとけよ〜」


めんどいやつが担任なったな


HRのチャイムが鳴りさよならの
挨拶をして学校は終わった


今日は式だから午前授業

ゆみもいないしお腹すいたし
帰ろって思ったとき


「あ‥ちょい待ちお前」

「えっ?」


うちは急によばれて
驚きながら振り返った


「ピアス!してきたらあかんやろ?取り上げな」


浅野は

と小袋をうちにさしだした


「は?明日からちゃんと外してくるで今日はまじ勘弁して」


イライラした
今までの先生は生徒指導以外
あまり言わなかったから
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