狼クン達のオリの中③【完】
それに対して……。


「べーつに、いいでしょ?
だって、ボク、まだ中3だし~。
涼兄が大好きな、お子ちゃまなんだから~」


と唇を尖らしながら自ら言って、薫はあたしに手招きをした。


「ほらほら。
お姉ちゃんも、一緒に来てよ~。
ボクひとりじゃ、なんだか、照れくさいじゃん!!」


そんな薫の演技を……涼がどう思ったのかわからない。


少なくとも、部屋の空気は悪くならなかったけど……。


もし、みんなに気づかれてたら……。


イヤだな。
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