another story
“私”は小さな目をぱちくりさせ、
「…え?何?」
と聞いてきた。


多分これは、“私”だろう。


私が同じように、こんな訳のわからない質問をされたら、こんな風に戸惑いながら、質問の意味を問うだろうから。



ということは、この身体の本来の人格は、
“さゆりちゃん”は、どこへ行ってしまったのだろう。


ふと、ひとつの可能性が、心当たりが、浮かんだ。
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