君に恋した瞬間、


「終わるの早くない?まだ、中2だろ?俺最近やっと落ち着いて来たんだけど」



「まぁ、早いのかもな。ハハ!お前は、論外だなっ!俺なんか反抗期すら与えて貰えなかったつーの」



楽しそうに笑いながら話す兄。


俺もつられて楽しそうに話してしまった。



「・・そういえば、何の用なの?」



何を思って電話?



「ああ、そうそう。・・・母さん来てる?」



「・・・ん、なんか居た」



「やっぱりな、俺の所にも来たんだよ、俊平の所にも行くと思った」



「俺、あの人嫌いなんだけど・・。どうにかなんねー?部屋から出れねー」



「なんか今、スランプらしんだよ。で、少し休暇貰って落ち着かせるために帰ってきてんだとさ・・。だから、母さんの気次第だから、いつ出てくか俺には分かんない」





「・・そ。んじゃ、追い出すの頑張るわ」



「なぁ、俊平・・母さんの事ゆるし「んじゃ!兄貴も元気で!」



最後まで聞かず、通話をきる。


何を言われるかぐらい、分かってる・・。


兄貴は許せるのかも知れないけど、まだ俺はそんなに大人じゃない。



まだ、あの人を・・・許す事なんてできない。









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