-呪歌-
「そういうえば、その大きな鞄は何?
どっか旅行にでも行く途中?
引き止めちゃって悪かったかな・・・?」
そうだ・・・
今自分達に降りかかっているおぞましい事柄を思い出し、陽子は現実に引き戻された。
「ううん、友達の家に泊まる事になってて・・・」
「友達ぃ?本当は彼氏とかなんじゃないの?」
今日子が意地悪く聞く。
だが、陽子の浮かない表情を見て、問い直す。
「ねぇ、何かあったの?
私、なんでも話聞くしさ、もし良かったら教えてよ。
昔からお互い色々悩みを相談したなかじゃん?
時間が経ったってうちらの友情は不滅だし!」
今日子が明るく元気付けるように陽子の顔を覗き込む。
こんな現実離れした話、誰も信じてくれるはずがない。
そう思って今まで該当している他の三人以外に話したことのない陽子だったが、彼女なら信じてくれるような気がした。
ポツリポツリと、陽子は今までの経緯を話し始める。