ナンパ男との恋１

一眠りして、お昼過ぎ
輝樹のパーカーを持って
小雨の降る中
いとこくんの家に向かった。

前　いとこくんの家に
一人で向かった時は
輝樹と連絡とりたくて
必死だったのに

今は・・・・
あの時とは　真逆で
輝樹と連絡をとりたくなくて
変わりに　いとこくんに頼みに行くなんて
変な感じだ・・・・

前と違って
今日は　のんびり・・・

雨は　輝樹を見かけた日を思い出すから

少しだけ　胸が痛い。

あの日・・・
輝樹を見なければ
今でも　一緒にいれたのに・・・


そんな憂鬱な気分のまま
いとこくんの家に着いた。

・・・車はあるし


一応、チャイムを鳴らす。

「はーい？」

初めて　人が出てきた。

「あの・・・
いと・・・じゃなくて
健二くんいますか？」

「あ、はい。どうぞ？
部屋にいると思うから」

「すいません、お邪魔します」

誰もいない事が多いから
お母さんが出てくるなんて
予想外で　焦った・・・・