ナンパ男との恋1
「・・・春菜、大丈夫?」

「大丈夫だよ。
別に女の子と2人きりだったわけじゃないし、
ましてや この前みたいに
キスシーン見たわけでもないしね。」

「そっか・・・・
っていうか 普通じゃ 
ありえないんだけどね・・・
あんな男の どこが好きなの?
顔しかいいとこないじゃん?」

どこがって・・・・

「よく分かんないんだけど
好きなんだよね・・・・」

「顔以外で・・・?」

「正直に言うと
あの顔にも弱いんだけど
こう・・・たまに・・
たまに、
んー・・・やっぱ
説明できないや・・・
美香は 翔くんの
どこが好きとか分かる?」

「言われてみれば・・・
どこが好きとか
よく分かんないね・・・
っていうか、翔ちゃんも
輝樹くんと 似たような所あるから
私も 春菜の事言えないんだけどさ・・・」


先が苦労するって分かってる男に惚れてしまう私達に
周りの人達みたいな
平和な恋人生活は 夢のまた夢だろう・・・


「まぁ・・・あいつらも遊んでるから
私達も 遊ばなくちゃ
何か 悔しいじゃん?あはは・・・」

美香の言うように
自分達だけ 忠実に尽くして辛い思いしてるなんて
たしかに 悔しい・・・・

「でも、私達が こうしてナンパ待ちしたり、他の男と遊んだりしても
あの男達は 私達みたいに
悩んだり、傷ついたりはしなさそうだよね。」

「あーありえるね。翔ちゃん 何も言わないだろうなぁ・・・」

・・・輝樹も何も言わないだろうな。



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