ナンパ男との恋 1巻
輝樹のお母さんに
お世話になったお礼に
何かプレゼントを考えたけれど

洋服は好みがあるし・・・
好きな食べ物も分からないし・・・

まったく思い浮かばず・・・

美容師というだけあって
いつも小奇麗にしてて
お洒落だし・・・

優柔不断で マイナス思考の私に
いいプレゼントなんて思い浮かぶはずもなく・・・

無難に・・・
花束とケーキにした・・・

ほんと、自分でもつくづく思う。

おもしろみのない人間だと・・・

美香なら、こういう時
きっと 本当に喜ばれそうな
いろんな演出を考えるだろう。

私も できる事なら
そうしたいけれど・・・

もし、良かれと思ってした事が裏目にでて
場の雰囲気が 白けてしまったら・・・
なんて もう 既に
失敗した時の場面しか想像できない・・・

そうなるよりも・・・

花束にケーキで、お礼を言うのが 一番無難な方法だ。

喜ばれるかは分からないけれど
失敗もしないだろう・・・

少し 照れくさいけれど・・・
散々 お世話になっといて
お礼もなしで帰るわけにはいかない。

今日で 輝樹との同棲もおしまい・・か。

自分の荷物をまとめながら
寂しさと同時に 不安も押し寄せてきた。


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