ナンパ男との恋 1巻
「あら、ケンちゃん
いたの?」

「いたの?って美香・・・
まぁ、いいけどさ・・・
ほら、その袋が例の荷物。
おっ、春菜ちゃん
久しぶり~
昨夜 先輩と会ったけど
結構 うまくいってるみたいだね?」

「あ、うん。
一応・・・・
っていうか、
いとこくんとは
会ってんだ・・・」

「あーあ、ケンちゃん
最悪・・・・。
ただでさえ 
はぁ・・・もう5日会ってない・・
なぁんて さっきまで
テンション下がりすぎだったのに
また 落ち込ませた・・・」

「えっ!?・・マジで?
うそ・・・・
いや、その
会ったっていうか
この家に 仕事帰りに寄ったっていうか・・・」

「ふぅん・・・?
じゃあ、女の影はないって事なんだよね?」

「あ、え・・・そ、そりゃ
もちろん。
先輩は 春菜ちゃん一筋なわけだし・・」

いとこくん
ウソ下手すぎ・・・

「いいけどさ・・・
ところで、
輝樹 私の事 何か言ってた?」

「俺が聞いた時は
何とか うまくいってる。みたいな話はしたけど
あとは・・・
あっ、しばらく会えないかも とか言ってたかも・・」

「私と会えないって事?」

「春菜ちゃんにもだけど
俺とかにも。
何か 10日くらい用事で
どっか行かないといけないとか言ってたけど
そういう話も聞いてないの?」

「聞いてないも何も・・・
会ってないし、電話すらないし」

「じゃあ 今夜あたり
電話くるんじゃない?
あさってから行くような事言ってたから」

そんな事聞いたら
これはもう さっさと
家に帰って 準備万端で
輝樹からの連絡を待つという事にしか思考は働かない。

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