インターン・シップⅡ
「へぇ~……こりゃ、今夜ハルに会うのが楽しみだな」
意味深なことを言ってニヤリと笑ったジュンさんは「時間がないから急ごうか」と、私を鏡の前のイスに促した。
“カリスマ”―――――。
そう呼ばれる理由が分かった気がする。
まるで魔法みたいだった。
お団子頭は解かれ、毛先を少し切った後、丁寧に巻かれていった。
自分でしたへたくそなメイクは跡形もなく落とされ、プロの手でどんどん綺麗になっていく。
退屈させない楽しいおしゃべりに、気配り。
ジュンさんは、リカさんの言う通りイケメンだ。
顔はもちろんのこと、しぐさや格好。それに何と言っても、お洒落なハットが様になってる。
巧みな話術も、バリトンボイスも、彼の全てが女性客はたまらないだろう。