ｅｎｇａｇｅ−あの日の約束

「先輩！待って下さい！！」



わたしが叫んだら、先輩は止まって振り向いてくれた。




「先輩、嫌でしたか？」


「ん〜、嫌だったかな？」


やっぱり嫌だったんだ。
早く気付けばよかった。



「ごめんなさい！誘っちゃって」


「乙葉のせいじゃないから大丈夫」


「ほんとですか？」


「うん」



なんだ〜、よかった。
じゃあ何が嫌だったんだろ？





「あの、なにかあったら、言ってください」


「なにかって？」


「困ったこととか、その……」




わたし、何言ってんだろ……。





「じゃあ、今度の休みにデートしよ」






デートかぁ。




ん？





え゛！？





「でぇとぉ！？」




先輩にデートに誘われた！




「うん、いや？」




そんなわけない。





「あの……その……うれしいです////」


「じゃあ、土曜日の９時に乙葉の家の近くの公園で」

「わかりました」







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