血塗られたジャージ
別れたいとも思うけど

それも面倒だから

いっそのこと

死んでくれないかなと考える。

リビングを真っ暗にされた夫が

寝室にのそのそと歩いてくる。

夫は一服してから来たようだ。

夫はイライラを喫煙で昇華しているのだと思う。

だから夫は怒ることはあまりない。

私も怒らない。夫も怒らない。

二人だった時は快適だった生活は

「育児」という名の共同作業を始めたときから

ぎくしゃくし始めたのだ。
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