雨の雫


『俺、でいいか?その前にその唇
 洗ってきてくれれば光栄。』

『わかった。』

『………―淳ちゃんヒデェ。』

『当たり前だろ。誰が流季の頬に
 つけられた唇でキス、して
 もらうかよ。』

目の前で二人は喧嘩している、
俺は【蚊帳の外】って感じだ。

───仲いいんだか悪いんだか
わかんない……―トコロが
仲いいっていうんだろうな…―

『おっまたせ♪』





───チュ………―



そしてみぃなは
淳の耳にもう一度、軽くキスを
した…………――、。


流季が悲鳴をあげる、。

『なんでぇ?俺には…………―』

『エプロンのお礼、です。
 ……。』

不覚にも淳とみぃな
どっちとも頬が赤く染まってた
のは覚えてるんだ…………――

『じゃ、最後 俺。
 ヨロシク。勿論、唇
 洗ってきて。。』


そぅしてみぃなは
綺麗になった洗面所へと
走っていった……――。

鮮明にきこえる、水の音。

──
『しぃちゃん?顔、赤いよ?』




そしてみぃなは俺の頬に


5年ぶりにキスを落とした…―。

そして

5年間の重みをしった……――。



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