雨の雫



管理人さんが引き返してから
一番、始めに口を開いたのは
しぃちゃんだった。

『家具、売ってしまって
 よかったのか?』

『うん。貯金もあるし。
 それに……―。』


一枚の紙を取り出す。

『コレもあるから。。』

紙切れにはもう何度もみてる
今の私でも驚いていしまうような
金額がかかれていて……―。



──ようするに【小切手】


貯金は私がバイトして
働いたお金だからたまに
ひきだして使ってるけど


こっちを現金にかえよう




──なんて到底、思えない。。

『コッチの紙切れは使う気
 ありませんけど。』

そうとだけ言っておいた。。

『けど貯金は自分で働いた
 お金。だからコッチで私の
 買うモノは全て自分で出します
 ──だから大丈夫です。』


しぃちゃん達には何にも
迷惑、かけたくない。



多分、今、私がココにいるだけで
ただでさえ迷惑なのに

ソレ以上の迷惑、
かけれないから。。



『じゃあ、買い出し、行くか。』


そう言った
しぃちゃんに私は
『うん。』


と返事した。。。



しぃちゃんと淳さんと流季くんと

────全員でする
初めての買い出し、だった。



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