雨の雫


『どうも。』

そう一言だけいって
頭を下げ、ツルツルはげた頭が
みえたかと思ったら
ちょこちょこと小さな歩幅で

テーブルとソファー、テレビ


それしかないリビングに
むかっていった。。



………―本当にソレしかなくて
ソコに小さなおじさんが入ると
その存在だけがデカくみえた。


『ところで家具のコトなんですが
 その―全てうってしまおうかと
 考えているのですが。』

これは当たり前。

家賃、滞納してたんだから。
仕方がない。。

『別にいいですよ。』

棚類は別に100均でどうにか
なるだろうし。

高くつくモノはベットと
ミニテレビぐらいなモンだし。


『では………―滞納されていた
 家賃は??』

『は?そんなモノ、私、
 しりませんよ??』


『え………―しかし、代理人名が
 アナタになっているのですが。
 それは??』

『私、そんなコト、した覚え
 ありませんし、今からでも
 それは取り消せますから。』

『しかし………―あなたは
 二十歳以上では??』


………―もしかして優菜さん
ソコまでして嘘ついて
かりたんだろうか???


ありがたいんだけど──。。



今となっては
どぅしてそんなコト、
したのだろう???


そんなコト、考えながら
バックの中をあさり、
学生証を探した。


『ほら。』

そういって管理人にみせる。


『そうでしたか………―』




そういって管理人は─

──いや
小さなおじさんは
渋々と引き返していった。。


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